香りはいつも 言葉より先に季節を教えてくれる 

みなさま、こんにちは。
元気でお過ごしですか?

先日、山道を歩いていると、ふと吹いた風に秋を感じました。


思わず足を止め、思いっきりその香りを吸い込んだら… あぁ 秋だなあと。

どこか懐かしく、心の奥に火を灯すような香り。
金木犀…?と思ってあたりを見渡しても、橙色の氷菓子のような花はどこにもない。

代わりに目に映ったのは、光を透かして咲く小さな白い花。
近づくと、凛とした甘さがいっそう濃くなる。

それは、銀木犀というのだそうです。 

金木犀より控えめで、少し大人びた香り。
主張しすぎず、それでいて忘れられない余韻を残す。

静かに去っていく夏の背中を見送るような、そんな香りでした。

見上げれば、空は澄んで、風はどこかやさしくて。
季節は確かに、音も立てずに秋へと向かっているようです。